がん検診の目的
がん検診の目的は、がんを見つけることだけではありません。がんを早期発見し、適切な治療を行うことでがんによる死亡を減少させることが、がん検診の目的です。
がん検診の方法
厚生労働省においては、「がん予防重点健康教育及びがん検診実施のための指針」(平成20年3月31日付け健発第0331058号厚生労働省健康局長通知別添。令和6年2月14日一部改正)を定め、市町村による科学的根拠に基づくがん検診を推進しています。
指針で定めるがん検診の内容
種類 | 検査項目 | 対象者 | 受診間隔 |
---|---|---|---|
胃がん検診 | 問診に加え、胃部エックス線検査又は胃内視鏡検査のいずれか | 50歳以上 ※当分の間、胃部エックス線検査については40歳代に対し実施可 | 2年に1回 ※当分の間、胃部エックス線検査については年1回実施可 |
子宮頸がん検診(※) | ①問診、視診、子宮頸部の細胞診及び内診 ②問診、視診、子宮頸部の細胞診及び内診 ③問診、視診、及びHPV検査単独法 ※HPV検査が陽性の場合、残余検体を用いて細胞診(トリアージ精検)を行う。 | ①20歳以上 ②30歳以上 ③30歳以上 | ①2年に1回 ②2年に1回 ③5年に1回 |
肺がん検診 | 質問(問診)、胸部エックス線検査及び喀痰細胞診 | 40歳以上 | 年1回 |
乳がん検診 | 問診及び乳房エックス線検査(マンモグラフィ) ※視診、触診は推奨しない | 40歳以上 | 2年に1回 |
大腸がん検診 | 問診及び便潜血検査 | 40歳以上 | 年1回 |
※30歳以上は自治体が②か③のいずれか一方を選択して実施。受診者が検査項目を選択することはできない。また、③の受診間隔はHPV検査が陽性かつ細胞診(トリアージ精検)の結果が陰性の場合、1年後HPV検査(追跡精検)を受診する。
がん検診の流れ
がん検診では「スクリーニング」といって、健康な人と、多少でもがんの可能性が疑われる人を見極めてふるいわけます。
もし、精密検査でがんと診断(確定診断)された場合は、必要に応じて治療へ進むことになります。