循環器疾患 (心疾患・脳血管疾患)
県民の健康づくりの「現状とポイント」
宮崎県の現状
主要死因別死亡数
心疾患、脳血管疾患は県の死亡原因の第2位と4位です。
心疾患の年齢調整死亡率(人口10万対)
本県の心疾患の年齢調整死亡率は、1990~2015年の間では男女とも低下傾向であった。また、2010~2015年は全国値より上昇している。
脳血管疾患の年齢調整死亡率(人口10万対)
本県の脳血管疾患の年齢調整死亡率は、男性は1990~1995年は増加したが、その後低下している。女性は、1990年より低下している。男女とも2005年から全国値より上昇している。
宮崎県の目標
気付かないうちに始まる動脈硬化!
受けよう!健康診断
見直そう!生活習慣
健康づくりのポイント
心疾患について
心疾患には、脈の乱れを起こす病気(不整脈)や先天性の心臓病、心筋や心膜の病気などさまざまななものがあります。その中で生活習慣が原因のものが虚血性心疾患です。
虚血性心疾患は、冠状動脈が動脈硬化のために細くなってしまい、心臓を動かしている心筋に酸素や栄養が十分に行き渡らなくなることが原因です。
そのため、心筋が一時的に血液不足になって胸に痛みを引き起こしたり(狭心症)、完全に血管が詰まってしまい、胸に激烈な痛みを生じたりといった症状があります(心筋梗塞)。
狭心症
普段は無症状なのに、冠状動脈が細いため、運動やストレスがかかったときなど心筋の酸素消費量が高まったときに必要な血流が得られず、虚血性の痛みが出現するのを狭心症といいます。また動脈硬化ではなく、冠状動脈のけいれんによって起こるタイプもあります。しかし安静にしていると自然に痛みは消失し、普通は15分以上続くことはありません。
心筋梗塞
突然、冠状動脈が閉塞して激烈な痛みが30分以上続くと心筋梗塞が疑われます。これはすぐに救急搬送しないと即、命に関わる病気であり、突然死の最大の原因と考えられています。なお、心筋梗塞の発症以前に狭心症の既往歴を有している場合もありますが、いきなり心筋梗塞を発症することもあります。
脳血管疾患について
脳卒中は、脳の血管が詰まったり、破れたりして、その先の細胞に栄養が届かなくなって、細胞が死んでしまう病気です。
脳の血管が詰まるタイプ(脳梗塞)と、脳の血管が破れるタイプ(脳出血、くも膜下出血)に大きく分けることができます。
脳卒中の分類
循環器疾患の予防
循環器疾患の予防は、危険因子を管理することです。
その危険因子としては、主に高血圧・脂質異常症、喫煙、糖尿病の4つがあります。生活習慣を改善することで、これらのリスク要因を減らし、発症を予防することができます。
(出典:健康日本21(第2次)の推進に関する参考資料)
高血圧
脂質異常症
喫煙
糖尿病
高血圧について
血圧は一般的には動脈内部の圧力のことを指し、高血圧は循環器病(心疾患、脳血管疾患など)の原因となることがわかっています。
どのくらいから高血圧?
診療室(病院や健診)で測定したときは収縮期血圧が140mmHg以上又は拡張期血圧90mmHg以上です。家で測定したときは収縮期血圧が135mmHg以上又は拡張期血圧85mmHg以上であれば高血圧と診断されます。どちらかが超えていても高血圧となります。
出典:スマート・ライフ・プロジェクト(厚生労働省)
脂質異常症について
悪玉コレステロール(LDLコレステロール)値が高い、中性脂肪値が高い、善玉コレステロール(HDLコレステロール)値が低いことをまとめて「脂質異常症」と言います。